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医療用ポリプロピレンは多数ありますが、全て同じ成形性ではありません。

ポリプロピレン(PP)は、耐薬品性、耐衝撃性、耐摩耗性、に優れ、傷が付きにくく、比重が0,9と軽く取り扱いしやすいため、自動車部品や日常生活など幅広いさまざまな用途に使用されています。中でも耐薬品性に優れているため、ポリプロピレンは医療用製品にも数多く使用される熱可塑性樹脂です。

ポリプロピレンにも、下記のような種類があります。

・ポリプロピレンだけを単独重合させた「ホモポリマー」

・少量のエチレンを重合させた「ランダムポリマー」

・ランダムポリマーにゴム成分を混ぜ合わせた「ブロックコポリマー」

光沢、剛性が高いホモポリマー、柔軟で透明性が高いランダムポリマー、耐衝撃性が高いブロックコポリマー、それぞれの特徴あり、使用されるものが違います。また流動性にも違いがあり、メルトの違いにより同じ製品でも成形の際に不具合が生じる可能性があります。

特に医療用製品のように形状や寸法精度の高い製品では材料選択の際は試作にて数種類の材料で成形性の確認を行い、最適な材料と成形条件を見極めることが重要になります。

 

>>ポリプロピレン(PP)について

>>医療用プラスチック射出成形に使用される材料について

>>材料特性を考慮したプラスチック樹脂選定

>>メディカルグレードのプラスチック射出成形品の樹脂選定