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自動検査装置用チップの量産成形における不良はバリ、ショート、ボイド、曲がり等ありますが、多数ある不良の中でも最も懸念されるのが曲がりです。

曲がりとはチップの先端が中心から外側に曲がってしまう不良のことですが、基準を超えた曲がりは自動検査装置でエラーを起こしてしまい、製造ライン工程で大幅なロスが生じてしまいます。曲がりの基準については製品によって違いますが、自動検査装置ではチップを回転させ、中心からの先端の振れ幅で判定を行います。曲がり不良率が多ければ製造コストにも多大な影響を及ぼします。

曲がりの原因は、製品肉厚の偏肉により収縮差が生じて収縮が大きい方へ曲がってしまうことが考えられます。例えば0.3㎜の厚さの製品の金型のコアとキャビの芯ずれが0.05㎜の場合、薄肉側は0.25㎜、肉厚側は0.35㎜になり、0.1㎜の差が生じてしまいます。量産成形が始まってから曲がりの発生を抑制するには、成形条件では調整できる範囲に限りがあるため、精度の高い金型設計、製作が最も重要です。

親和工業では多数の自動検査装置用チップの製造実績のノウハウを生かして製品設計の段階から考慮し、金型設計、製作のステップごとに量産成形を見据えたご提案が可能です。曲がり等お困りの案件がございましたら、まずはご連絡ください。

 

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