Answer (回答)

基本的に、医療用プラスチックと汎用プラスチックにおいて、収縮率に違いはありません。

高温で溶融したプラスチック樹脂は、冷却され固まる際に収縮し、体積が減少します。このため、高温で金型の中に射出されたプラスチック樹脂は、金型の中で冷却されると、金型の寸法よりも小さくなります。この時の製品の寸法と、金型の寸法との差が収縮率となります。

プラスチック樹脂には、結晶性のプラスチック樹脂(ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等)と、非結晶性のプラスチック樹脂(ABS,ポリカーボネート、ポリスチレン等)があり、結晶性のプラスチック樹脂のほうが、収縮率が大きくなります。

実際の収縮率は、プラスチック樹脂の種類や、使用される添加剤の影響、製造するメーカーの違いや、同じメーカーでも、グレードの違いにより、変動します、また、成形条件によっても、製品の収縮率が変わってくるため、精密な寸法が要求される製品においては、試作型を用いて、試作と、寸法測定を繰り返し行いながら金型を修正し、十分にデータを取ったあとに量産型を作成することが必要になります。

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