用語解説

耐衝撃性とは物体がインパクト(衝撃力)を受けた場合、どの位までこの力に耐えられるかという、その材料の強さ(性質)を示すものです。この強さを衝撃強さと呼びます。
衝撃強さは医療用プラスチック製品にも多く使用される熱可塑性樹脂においても、重要な性質のひとつでもあります。
耐衝撃性は一般的にアイゾット衝撃試験方法が用いられ衝撃強さを測定します。その試験方法は一定寸法の試験片を固定し、振り子式ハンマーで試験片を破壊し、破壊するのに要したエネルギーの大きさ(衝撃強さ)を目盛板の指針を読むことで測定をします。
また、試験片には破壊が容易なように切り込み部(ノッチ)が設けられていて、加えられたエネルギー(J<N・cm>)の値をノッチ部の断面積(㎠)で割って衝撃値(kJ/㎡<kgf・㎝/㎠>)として表します。
医療用プラスチックにも多く使用される熱可塑性樹脂の耐衝撃性を見ると、ポリスチレン(PS)は耐衝撃性が弱いグループに属し、ポリカーボネイト(PC)は耐衝撃性が大きいグループに属します。そのため、ポリカーボネイト(PC)は軽くて強度が必要なものに使用されます。