用語解説
スキン層とは溶融樹脂が金型のキャビティ内に流れ込み、キャビティ壁面に接したところより冷却され即座に固化し膜のような状態になることです。この固化した部分をスキン層と呼びます。プラスチック成形金型のキャビティ内に射出された溶融樹脂は、ファウンテン・フロー(Fountain・Flow:噴水状流動)と呼ばれ、中から外へ噴水が吹き上げるように壁を押し当てながら進んでいきます。壁に押し当てられた部分から固化が始まり、プラスチック溶融樹脂はこの中心を通って流動先端に向かって流れていきます。スキン層の厚さはプラスチック金型の温度、樹脂の温度、射出の速度によって厚さに変化があります。スキン層が厚くなれば流動層が狭くなり、流動抵抗も大きくなります。バリの発生を抑止するために、スキン層を作る場合がありますが、スキン層を厚くしすぎると樹脂の流れが制限されて充填不良を招くこともあります。このように、スキン層の発生を考慮し、条件設定を行うことがプラスチック成形おいて成形条件の最適化につながります。