用語解説
プラスチック樹脂は高分子材料であり、繊維状のもので出来ています。繊維は伸びる方向によって形が変化します。溶融樹脂は流れる時の状態によって、この繊維の並び方も変わり、せん断応力(ずらされる力の大きさ)によって繊維の配向が生じ、溶融樹脂の流動方向と直角方向の配向の差によって収縮率にも影響があります。ゲートからの流動方向をMD(Machine Direction)、直角方向をTD(Transverse Direction)と呼んでいますがMD、TDは本来、分子の配向が単純です。しかし、プラスチック成形品の形状や肉厚、成形条件によって収縮率に影響を受けるため、金型を削る際はこれらを考慮し金型の製作・手直しを行うことが必要です。