Answer (回答)

MG03BDSはポリプロピレン(PP)樹脂の一種で、耐熱性に優れた特性と高い剛性を持ち形状安定性も適していることから比較的高温環境でも使用可能とされています。その特性から自動車部品、家電、医療器具など幅広い分野で使用されています。一般的にポリプロピレンの分子構造はランダムコポリマー(2種類以上のモノマーがランダムに結合しているポリマー)、ホモポリマー(単独のモノマーで構成)、ブロックコポリマー(2種類以上のモノマーがブロック状に結合)に分類され、MG03BDSはランダムコポリマーになります。

ランダムコポリマーは高い柔軟性と透明性、低温特性に優れていますが、高い耐熱性のものはホモポリマーやブロックコポリマーになります。MG03BDSでオートクレーブに対応できる可能性はありますが、製品の用途や条件によって性能に変化することがあるため適合性の確認は必要になります。また生物学的安全試験もCASナンバー(化学物質を特定する番号)が変わらなければ避けることができるかもしれませんが認証機関に確認する必要があります。

なお、当社ではMG03BDSではなく、MG03BDを主に採用しておりますが、MG03BDSでも対応可能です。

>>医療用グレードのPPの取り扱いはありますでしょうか?

>>ポリプロピレン(PP)について

>>医療用プラスチック射出成形に使用される材料について

>>材料特性を考慮したプラスチック樹脂選定

>>メディカルグレードのプラスチック射出成形品の樹脂選定