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ピンゲートで成形品にゲートが残ってしまう原因は大きく分けて、①金型のゲート構造、②成形条件の二つが考えられます。

ピンゲートとは金型が開く際にゲートが切れ、ゲート処理不要が特徴なのですが、ゲート径が太い場合やゲート形状が適正でなければ、途中で切れて製品のゲート先端に残りやすくなります。ゲートの先端形状はストレートではなく、テーパーを設け円錐状にします。円錐状すれば最小断面部である製品部とゲートの接点部でゲートが切れやすくなります。またランドの長さも影響します。「ランド」とはランナーと製品の間の細くなっている部分です。ランドが必要以上に長すぎれば途中で切れ製品にのこる可能があります。ランドの長さはゲート先端直径の1～2倍程度が良いとされています。

一方、成形条件の場合、ゲート部の固化の状態でゲート残りが発生しますが、成形材料や金型温度や樹脂温度によっても違いがあります。保圧時間や射出時間を長く、短く調整し、ゲートの状態で傾向を比較し、原因を調べます。

ピンゲートのゲート残りの原因と対策は、まず金型のゲート構造を確認し、適正でなければ修正し、適正であれば成形条件を見直し、調整することが望ましいでしょう。