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バリとは溶融樹脂が本来の製品形状よりはみ出して固化した部分のことですが、PL面や入れ子のすき間に樹脂が入り込まないような成形条件や金型の精度にすることで対策可能になります。

成形条件では過充填、樹脂がすき間に流れる、充填圧で金型が開くなどの原因が考えられます。対策として・保圧を下げる、保圧時間を短くする、充填圧、充填速度を下げる、型温、シリンダーの温度を下げる、型締め力を上げる、などがあげられますが、製品のショートショットでバリがどの部分と工程で発生しているかを見極め、調整することが対策する上でポイントになります。また流動末端部の対策では多段圧力設定でバリを抑える方法もあります。一圧目を弱い圧力に設定し溶融樹脂にスキン層をつくり、流動末端でバリを抑制します。条件変更ではバリ対策により違う不良が発生することがあります。変更の際は他の不良にも注意しながら条件調整することが必要です。

金型が原因の場合では金型の合わせ面の凹みやキズ、スライド入れ子や摺動部のクリアランスが大きすぎることでバリになります。またゲート位置やランナー形状、太さが成形条件に影響することもあります。金型のバリ対策では原因部分の修理は問題ありませんが設計変更の場合、製品形状に影響があるため、流動解析で分析、検討することが重要です。