プラスチック樹脂の金型内部における樹脂の流れ方の原則として、「溶融した樹脂は流れやすいところに向かって流れ込む」という性質があります。
例えば、太いランナーから制限ゲートでキャビティに樹脂が流れ込む時、ゲートで一瞬立ち止まってからキャビティ内部へ流れます。これが多数個取りの金型であった場合、基本的に樹脂はスプルーから遠いキャビティから充填されて、スプルーに近いキャビティにはその後充填されます。この現象をべジテーションと呼び、それによってスプルーに近い成形品に未充填不良などが起こる成形不良のことをべジテーションマークと呼びます。ランナーが多数、並列に配置されている金型の場合、ベジテーションマークが発生しやすいとされています。