エラストマーとは「弾性のある(erastic)」+「重合体(polymer)」を合わせた造語です。
一般的に「ゴム」と呼ばれているもの全てをエラストマーと言いますが、架橋(硫黄や熱を加えることで高分子間を結合させること)させずに常温で弾性を示すエラストマーを「熱可塑性エラストマー(TPE)」と呼びます。熱可塑性エラストマー(TPE)はゴムに比べ、優れた性質を数多く持ちます。架橋の工程がないため、ゴムに比べて成形サイクルが短く済み、射出成形により成形を行うことができます。
熱可塑性エラストマー(TPE)が使用される製品としては、歯科用の溶剤を入れる容器の中栓や、食品関係の容器の中栓など、シール性が求められる用途に多く使用適用されています。熱可塑性エラストマー(TPE)は医療機器をはじめ食品向け製品、自動車部品、電機製品、家具、文房具など身の回りのさまざまな製品にも使用されています。

 

>>医療用プラスチック射出成形に使用される材料について