代表的なプラスチック原料である、ポリエチレン(PE)はプラスチック樹脂の中でも最も価格が安く、加工しやすい原料のひとつです。そのため、医療機器や医療用具など医療業界向けのプラスチック製品にも多く使われています。

ポリエチレン(PE)の特性は安価で加工しやすいため、大量生産の製品に向いているという点です。ポリエチレン(PE)は容器やケースなどに使用される事も多くありますが、低温化でも問題なく使用できる反面、火や熱に弱いという短所もあります。また、ポリエチレン(PE)は吸水性がほとんどないので防水性が高いという特徴や、比重が軽いため水に浮くといった特徴があります。さらに、絶縁性が高く電気はほとんど通しません。

一般的にポリエチレン(PE)は低密度ポリエチレン(LDPE:Low Density Polyethylene)
と高密度ポリエチレン(HDPE:High Density Polyethylene)に分類されますが、低密度ポリエチレン(LDPE)の最大の特性は比重が軽く水に浮く、耐薬品性が高い、吸水性の高さから電気絶縁性が高い、柔軟で低温に強いなどがあります。一方、高密度ポリエチレン(HDPE)は低密度ポリエチレン(LDPE)よりも剛性が高く、耐薬品性や電気絶縁性も高いなどの特性があります。

 

>>医療用プラスチック射出成形に使用される材料について