製品属性(仕様)

製品画像(様子)

概要

　この医療機器は、ラングフルートと呼ばれる呼吸運動訓練装置です。このラングフルートは、内部に専門のフィルムをセットした状態で使用し、マウスピース部分を咥えて呼吸をすることで、排痰誘発します。排痰する仕組みは、機器の形状と内部のフィルムの振動によって、低い周波数の音響衝撃波が軌道粘膜を流動化しやすくするとのことです。
　もともと、日本国内にはなかった医療用機器になり、親和工業にはアメリカの開発者の手作りサンプル品の形状を忠実に再現してくださいという依頼でした。開発者様が望む形状をアメリカでは成形できないとのことで、その詳細な製品形状（抜きテーパーがゼロの寸法が長い形状）への改良と、オートクレーブ殺菌の温度に耐えられる材質を希望され、ポリカーボネートで実現しました。抜きテーパーが無い為、製品を離型させることが難しく、金型の型開きやシリンダーの作動順序を工夫することで、この問題を解決しました。
　無事に完成した製品は、排痰誘発しやすい製品形状になっております。実際に親和工業でも完成品で排痰が誘発されるか試してみると、普段の状態でもすぐにせき込み、痰がでてきました。開発元の要望に応えることができた、医療用プラスチック成形品の事例です。

　日経メディカル 2018/11/2 「一度は吹きたい、排痰を誘発するフルート」に掲載されました。
　https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/blog/kurahara/201811/558243.html