Before (改善前)

医療機器のユーザーは医師や看護師であり、男性の場合も女性の場合もあります。特に女性スタッフの場合、カテーテルのコネクタのような部品において作業者の手に触れる頻度が多い部分にエッジが立っていると、コネクタをロックする際に手に痛みを感じるため、作業に支障をきたす危険性があります。また、ロック機構においても、ロックするのに力が必要な場合には、女性がロックを行うだけで一苦労となれば、使用者の満足度低下につながります。

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After (改善後)

コネクタなどの医療用部品の中でも手で直接つかむ箇所は、可能な限り角部にはRづけした設計を行うことで、使用者が部品をつかんだ際に手を怪我することを防ぐとこができます。角部にRをつけることによってイニシャルコストとしての金型コストは少し増加することもありますが、実際の現場での使用者のことを考慮すると、角部にRを設けた方が満足度向上・品質向上につながります。また、ロックの固さは女性の力でも容易に締められるよう調整する必要があります。

POINT(要約)

医療用部品を設計するにあたって重要なことは、実際の現場の使用者が満足するものを作ることです。医療現場にて製作した部品を使用するのは、医師や看護師、研究者など職種も様々であるうえ、使用者が男性であること女性であることもあります。そのため、多くの人に受け入れられる「人にやさしい製品設計」を行うことがポイントとなります。