Before (改善前)
医療用プラスチック成形品を製作するにあたって、ポリプロピレンとポリエチレンが共に耐薬品性の特性を持っているからといって、安易にそれらのプラスチック樹脂を選定すると、使用環境や使用用途によってはトラブルとなるケースがあります。また、プラスチック射出成形品の形状が複雑なものや薄肉、極細のような特徴を持っているものであれば、プラスチック樹脂の種類やグレードによっては原料がうまく充填されず、ショートショットやバリの発生をはじめとした品質不良が発生する場合もあります。
V
After (改善後)
医療用プラスチック成形品を製作するにあたって、製品の使用用途に合わせて適切な樹脂を選定することが品質を向上させる際には重要です。たとえ、ポリプロピレンとポリエチレンが共に耐薬品性を持っていても、使用環境や製品の要求仕様に合わせて樹脂を選定することが重要となります。また、プラスチック射出成形品の形状に合わせて、最適なプラスチック樹脂を選定することで安定して充填され、ショートショットやバリの発生などの品質不良を回避することも可能となります。
POINT(要約)
医療用・バイオ用のプラスチック射出成形を行う際には、製品の形状や要求仕様に合わせて樹脂材料を選定することが求められます。プラスチック・樹脂は、透明性、耐熱性、耐薬品性、剛性、柔軟性、ヒンジ特性、ガスバリア性など、一概にプラスチック・樹脂と言っても種類によってさまざまな特性を持っています。そのため、それぞれのプラスチック樹脂の特性とプラスチック射出成形品の形状、使用用途、使用環境をトータルで検討をすることで適切な樹脂を選定することが品質向上のポイントです。