アクセス埼玉 掲載 (2017年8月 No.245)
医療用プラスチック成形のVA/VEを実現する 親和工業株式会社 代表取締役 秋元 勇人
アクセス埼玉 掲載 (2017年8月 No.245):掲載された内容画像
<以下、掲載された原稿の文字 >
高い技術力と徹底した品質管理を誇る専業モルダーである同社の秋元社長にお話をうかがいました。
Q.会社概要を教えてください。
< 弊社社長:秋元の回答 >
昭和49年年、前社長が鋳物業からプラスチック製造業に転じたのがスタートです。主に化粧品関連、工業部品関連の製品を生産していました。
その後、極細・極長・薄肉な形状の製品に対応するため、専業モルダーとして初めて3D‒CADシステムと3次元測定器を導入しました。こうしたツールを駆使して、自社の成形ノウハウを投入した製品設計・検証、そして金型設計・検証を実施し、顧客の要求にスピーディーに対応しています。
平成14 年には、メディカル用途の受注増に伴い、クラス10000 以下のクリーンルームを備えた新工場を建設し、衛生環境を必要とする製品に対応できる生産体制を整えました。
キックオフからわずか6カ月でISO9001の認証を取得し、医療機器の製造許可も取得済みで品質を保証していますので、安心です。
現在は、医薬品やバイオ関連から食品用途のプラスチック容器、プラスチック製品まで、さまざまなニーズに対応しています。特に、細長いもの、薄いもの、テーパーのないものを得意としています。
また、経験に基づいた独自の成形・金型ノウハウにより、特に医療分野のユーザー様へのVA/VEのご提案を積極的に行い、評価をいただいています。
Q.貴社技術の特徴は何ですか。
< 弊社社長:秋元の回答 >
製品設計、金型設計の特徴として、三つ挙げられます。一つ目は、特級プラスチック成形技能士の知識と経験、ノウハウを投入した製品設計、金型設計が可能であること。二つ目は、それらを最新の3D‒CADを駆使してデータ化、流動解析を含む検証が可能であること。三つ目は、大学研究室、成形機メーカー、樹脂メーカーとの幅広いネットワークにより、顧客ニーズにマッチした最適なご提案をスピーディーにご提供できることです。
これらの要素を駆使することによりユーザーにご満足をいただける製品が実現可能となります。
Q.どのように3D技術を活用していますか。
< 弊社社長:秋元の回答 >
当社独自のノウハウを3D‒CAD技術を活用することにより、他には類をみない開発効率と品質を提供します。2次元の画面では理解が困難な製品でも、画面上で製品の外観形状、断面形状、体積、重量などの情報を得ることはもちろん、さまざまなシミュレーションにより完成度の高い製品設計・金型設計が可能となります。
また、世界最高水準のドイツ製3次元測定器を駆使し、金型や成形品の検証が可能です。その結果、高精度のプラスチック射出成形用金型による高品質な製品を製造できるわけです。こうして製品の設計から量産立ち上げまで、全面的にお客様をバックアップできる体制を備えています。
Q.クラス10000 以下のクリーンルームについて教えてください。
< 弊社社長:秋元の回答 >
医療、食品の業界で安全性は最優先事項となります。そこで、クラス10000 以下に管理されたクリーンルームに最新鋭の成形機を設備し、徹底した品質管理を実施しています。医療業界向け製品はクラス10000 以下、食品業界向け製品はクラス100000 以下に管理された衛生環境で製造することで、お客様に高い信頼をいただいています。
Q.特級プラスチック成形技能士が在籍しているそうですが。
< 弊社社長:秋元の回答 >
特級プラスチック成形技能士とは全国でも100名程度しか取得していない高度な国家資格です。プラスチックに関する専門知識はもちろん、品質管理、原価管理、工程管理等、幅広い知識が要求されます。当社に2名在籍しており、全国トップレベルの在籍率を誇ります。豊富な知識と経験に裏付けられた確かな技術でお客様のご要望をスピーディーに実現し、高品質な製品を製造しています。
Q.今後の抱負を教えてください。
< 弊社社長:秋元の回答 >
医療用プラスチックの成形技術を生かし、コストダウンや生産性向上に関心をお持ちのお客様に対して積極的にVA/VEを行っています。お客様に高付加価値製品の提供を大切にしていきます。
クラス10000 以下に管理されたクリーンルームを活かし、医療機器用のプラスチック部品、試薬容器、チップ、チューブなどのプラスチック消耗品の製造および組み立て、包装、滅菌処理を行い、国内外問わず受注拡大を図ります。
特級プラスチック成形技能士の豊富な知識と経験、3D技術、幅広いネットワークを駆使し、ニーズに合った品質をリーズナブルに、最短工期で実現します。きらりと光るオンリーワン企業を目指し、さらに邁まい進してまいります。