Before (改善前)
医療機器が使用される現場においては様々な試薬や検体等が存在し、それらの試薬や検体が医療機器と接触する可能性があります。このときに医療機器の表面に凸凹があった場合、試薬や検体が医療機器の凹凸に残存する危険性があります。近年、デザインを重視した医療機器が多く存在しますが、不要な凹凸が存在すると、そこに試薬や検体が残存し、不衛生やコンタミの原因となり、品質の低下につながります。
V
After (改善後)
医療用プラスチック成形において、凹んだ部分に検体や試薬が入るとその部分は不衛生になります。そのため、製品のデザインも重要ですが、できる限り製品の凹みを排除した構造にすることによって、試薬や検体が入り込むことがなくなり、衛生面の向上やコンタミの防止を実現することができ、品質の向上につながります。医療用プラスチック成形品の場合、特に、使用環境や使用用途を考慮した設計が必要となります。
POINT(要約)
医療用機器という製品を設計するにあたって、デザイン性も一つの要素ですが、その他の製品と比較し、滅菌状態など衛生環境が非常に重要である医療用機器においては、まずは医療用プラスチックにおいてはバリやウェルドなどを防ぐといった、品質面で満足度の高い製品を製作することが重要です。品質面において高い満足度を得る商品を設計するためには、実際に現場で働く医師や看護師の立場に立つことが重要となります。