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研究用プラスチック製品の種類と選定ポイント! DNAフリー・クリーンルーム成形に対応した受託先の見極め方

研究用プラスチック製品の種類と選定ポイント! DNAフリー・クリーンルーム成形に対応した受託先の見極め方

遺伝子解析や細胞培養、タンパク質解析の現場で、「既製品のラボウェアでは形状が合わない」「DNAフリー保証や試験成績書が必要だが、対応できる成形メーカーが見つからない」というご相談を、当社では年々多くいただいています。

研究用プラスチック製品は、既製品として購入できるものと、自社の装置・システムに合わせてカスタム設計・受託成形で製作するものの2種類に大別されます。本コラムでは、研究用プラスチック製品の基礎知識(種類・材質・品質要件)から、カスタム受託製造が必要になるケース、そしてメーカー選定のポイントまでを親和工業が解説します。最後に、当社だからこそ実現できる体制もご紹介しますので、調達・開発担当の方のご参考になれば幸いです。

研究用プラスチック製品とは?

【定義】 研究用プラスチック製品とは、医学・生命科学・化学・食品・環境などの研究・検査・診断の現場で使用される、プラスチック製の器具・容器・部品の総称です。

試薬瓶、ピペットチップ、遠沈管、細胞培養用ディッシュ、PCRチューブ、マイクロ流路チップ、凍結保存用バイアルなど、ラボウェアと呼ばれる製品群がその代表例です。材質はポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、環状オレフィンコポリマー(COC)など多岐にわたり、用途・試薬との相性・滅菌方法によって選定が必要です。

ただし、「研究用プラスチック製品」と一口に言っても、その品質要件は用途によって大きく異なります。一般的な汎用ラボウェアと、遺伝子解析や不妊治療に使用するDNAフリー品質が求められる製品では、製造環境・検査体制・求められる認証がまったく異なります。自社の研究領域に合った製品・メーカー選びが重要です。

ラボウェアとしての役割

研究用プラスチック製品は、サンプル・試薬・細胞・DNA/RNAといった生体材料を「保管する」「移送する」「反応させる」「検出する」という4つの役割を担います。これらの役割を果たすためには、耐薬品性・透明性・滅菌耐性・生体適合性・コンタミネーション防止の5要素を、用途に応じてバランスよく満たすことが求められます。

製品が果たす機能はシンプルに見えますが、実際には「サンプルが容器壁面に吸着してしまう」「試薬成分が樹脂に浸透してデータがぶれる」「DNAがコンタミして偽陽性が出る」といった問題が現場で起きています。当社でも、こうした課題を抱えてご相談にいらっしゃるお客様は少なくありません。

>> 医療用プラスチック製品とは?種類・用途・材質をわかりやすく解説

既製品とカスタム品(受託成形品)の違い

市販のラボウェア(既製品)は、汎用的な形状・寸法で設計されており、すぐに入手できるコスト効率の高い選択肢です。しかし、自社独自の分析装置・検査キット・診断機器と組み合わせる場合、既製品では形状・寸法・嵌合精度・品質保証の範囲が合わないケースが発生します。

そのような場合に選択肢となるのが、受託成形によるカスタム品です。金型を設計・製作した上で射出成形を行い、自社仕様の形状・材質・品質保証体制で製品を量産します。初期費用(金型費)は発生しますが、製品設計の自由度・品質保証の確実性・量産時のコスト効率において、既製品では実現できない水準を達成できます。

>> ディスポーザブル・シングルユース医療プラスチックとは?

研究用プラスチック製品の種類と用途

【ポイント】 研究領域によって求められる製品形状・材質・品質要件は大きく異なります。まず自社の用途を整理した上で、対応可能なメーカーを選定することが重要です。

研究用プラスチック製品は、使用される研究領域によって求められる仕様が異なります。以下では、親和工業が特に多くのご相談をいただく4つの領域に分けて解説します。

遺伝子解析・PCR関連製品

遺伝子解析・PCR検査の現場で使用されるプラスチック製品は、DNAフリー・RNaseフリー・DNaseフリーの品質保証が必須です。代表的な製品としては、PCRチューブ・PCRプレート、ピペットチップ(フィルターチップを含む)、マイクロ流路チップ、試薬カートリッジ、ピアッシングチップ、血液吸引用チップなどがあります。

これらの製品に対してとくに重要なのは、成形時のコンタミネーション管理です。一般的な成形環境で製造したプラスチック製品は、微量のDNAや核酸分解酵素(RNase/DNase)が残留するリスクがあり、検査精度に直接影響を与えます。クリーンルーム内での成形と、リアルタイムPCRシステムによる品質確認が求められる理由がここにあります。

>> 「DNAフリー」とは?生殖医療や遺伝子解析・細胞培養に必要な3つのフリーについて

細胞培養関連製品

細胞培養用のプラスチック製品には、生きた細胞が直接接触するため、高い生体適合性と滅菌への対応が求められます。代表的な製品として、細胞培養ディッシュ・フラスコ、マルチウェルプレート、スクイズ性チューブ、クライオチューブ(凍結保存管)、採精・精液保存容器などがあります。

材質はPP・PS(ポリスチレン)・COC(環状オレフィンコポリマー)が多用されます。用途によって細胞接着性が求められる場合と、接着しないことが求められる場合があり、材質・表面処理の選定が製品の有用性を左右します。また、不妊治療・生殖医療向けの製品では、エンドトキシンフリーの品質保証が必要なケースも増えています。

>> 細胞培養用プラスチック製品を自社仕様で作る〜材質選定からDNAフリー保証・量産対応まで〜

>> クライオチューブ(凍結保存管)とは?材質と超低温保存の注意点

タンパク質解析・免疫学関連製品

ウエスタンブロット・ELISA・フローサイトメトリーなど、タンパク質解析・免疫学分野では、試薬のロスを最小化する設計と、タンパク質の非特異的吸着を抑制できる材質の選定が求められます。使用される製品としては、チップシース、試薬カートリッジ、検査用反応プレート、薬品容器部品などが挙げられます。

タンパク質解析では「容器壁面へのタンパク吸着」が測定値のバラツキにつながるため、材質の選定が非常に重要です。一般的にはPP・COC・PTFE系の材質が吸着を抑制しやすいとされますが、すべての材質に当てはまるわけではなく、試薬との組み合わせで確認することが推奨されます。

>> タンパク質解析用プラスチック製品の成形に求められる条件とは?

凍結保存・サンプル保管関連製品

細胞・DNA・血清などの生体試料を長期保存するための製品には、マイナス80度〜マイナス196度(液体窒素)の超低温条件下での耐久性が必要です。代表的な製品はクライオチューブ、セラムチューブ(血清保存管)、クライオボックス・ラックなどです。

低温脆化・蓋の密閉性・開封時の操作性・ラベルの視認性など、使用環境を想定した設計が求められます。用途・保存温度・内容物の種類によって最適な形状・材質が異なりますので、開発段階からのヒアリングをお勧めしています。

研究用プラスチック製品に求められる材質と品質要件

【ポイント】 材質の誤選定は、研究精度・製品品質に直結します。用途・試薬適合性・滅菌方法の3点を整理した上で材質を選定することが重要です。

研究用プラスチック製品の性能は、材質選定によって大きく左右されます。以下では、主要材質の特徴と、品質要件の基礎知識を整理します。

材質の種類と選定の基本(PP・PE・PC・COC・PEEK等)

研究用途で使用される主な樹脂材質を以下にまとめます。

材質主な特徴主な用途
PP(ポリプロピレン)耐薬品性・オートクレーブ耐性に優れる。最も汎用的。ピペットチップ・遠沈管・細胞培養容器
PE(ポリエチレン)柔軟性が高く、スクイズ性が必要な用途に適する。スクイズボトル・チューブ類
PC(ポリカーボネート)透明性・耐衝撃性に優れる。オートクレーブ可。デシケーター・観察用容器
COC/COP透明性・低吸着性・薬液バリア性に優れる。マイクロ流路チップ・光学分析用容器
PEEK耐熱性・耐薬品性・強度が最高水準。高コスト。精密機器用部品・HPLC用部品
PS(ポリスチレン)透明性・細胞接着性に優れる(表面処理品)。細胞培養ディッシュ・マルチウェルプレート

材質選定は上記の特性だけでなく、使用する試薬との化学的適合性(耐薬品性試験)、滅菌方法(オートクレーブ・EOG・γ線・電子線)との整合性も確認する必要があります。特定の試薬で特定の材質が膨潤・溶出するケースもあるため、設計段階での確認をお勧めしています。

>> 医療用プラスチックの種類と特徴一覧!選定のポイント

USPクラスVIとは?生体適合性の考え方

研究用・医療用プラスチック製品において「USPクラスVI」という表記を目にする機会が増えています。USP(米国薬局方)クラスVIとは、プラスチック材料の生体適合性を評価する試験規格のひとつで、全身毒性試験・皮内反応試験・急性全身毒性試験をクリアした材料に付与されます。

USPクラスVI適合の材料は、生体・薬液・サンプルに直接接触する製品で広く使用されており、医療機器や研究用消耗品の材質選定における信頼性の指標のひとつです。ただし、USPクラスVI適合はあくまで材料レベルの評価であり、製品全体の医療機器としての安全性を保証するものではありません。用途に応じてISO 10993(医療機器の生物学的評価)など、より包括的な評価が必要な場合もあります。

DNAフリー・RNaseフリー・エンドトキシンフリーの違い

遺伝子解析・細胞培養・不妊治療向けの製品で頻繁に求められる「〜フリー」の品質要件は、それぞれ対象が異なります。当社では以下のように整理しています。

品質要件除去・排除の対象主な要求用途
DNAフリー外来DNAの残留・コンタミPCR・ゲノム解析・法医学検査
RNase/DNaseフリーRNA・DNA分解酵素RNA解析・mRNA医薬・遺伝子治療
エンドトキシンフリー細菌由来の毒素(エンドトキシン)不妊治療・細胞培養・再生医療

これら3つのフリーは、製品の成形環境・材料管理・検査方法によって保証水準が決まります。「DNAフリー」の表記がある製品でも、保証の方法(外観確認のみ/PCR検査実施など)によって信頼性は大きく異なります。当社では、ThermoFisher製のリアルタイムPCRシステム「QuantStudio® 5」を用いた検査を実施し、独自の製品試験書を発行しています。

>> 「DNAフリー」とは?生殖医療や遺伝子解析・細胞培養に必要な3つのフリーについて

カスタム品(受託成形)が必要になるケースとは?

【ポイント】 「既製品で代替できるか」を確認した上で、受託成形の検討に進むことをお勧めしています。受託成形が有効なケースを以下に整理します。

当社にご相談いただく研究用プラスチック製品の多くは、「既製品を当たってみたが、形状・品質・保証レベルが合わなかった」という経緯をお持ちのお客様です。受託成形の検討が必要なケースを具体的に示します。

既製品で対応できない形状・寸法の製品

自社開発の分析装置・検査システムに組み込む部品は、装置との嵌合精度や取り付け方法に応じた専用設計が必要です。市販品の寸法をベースに設計を変更するより、部品を専用設計した方がトータルコストと品質面で有利になるケースが多々あります。

例えば当社では、「φ0.6・長さ135mm・抜きテーパーゼロ」という極めて難しい形状の医療用チップを、バリを発生させず高速充填で量産した実績があります。既製品では実現できない形状でも、金型設計と成形条件の最適化によって量産可能になるケースは少なくありません。まずはご相談ください。

>> なぜクリーンルーム射出成形は難しいのか?

装置・システムとの嵌合精度が求められる場合

ピペットチップと分注装置のフィット感、試薬カートリッジと分析機器のロック機構、採血管のキャップ締め付けトルクなど、プラスチック部品の寸法精度が装置全体のパフォーマンスに直結するケースがあります。これらは既製品の汎用規格では対応できないことが多く、受託成形による専用設計が現実的な解決策となります。

嵌合精度は金型設計だけでなく、樹脂の収縮率・成形条件・温度管理によっても変動します。当社では流動解析を用いた3D金型設計と、特級プラスチック成形技能士による成形条件の最適化で、高精度な量産品質の安定化を実現しています。

品質保証書・試験成績書が必要な場合

医療機器メーカー・体外診断薬メーカー・製薬会社との取引においては、プラスチック部品の製造履歴・品質保証書・試験成績書の提出を求められるケースが増えています。既製品の市販ラボウェアでは、このような個別の品質保証書の発行に対応していない場合がほとんどです。

受託成形では、製造ロットの管理・検査記録の保管・品質保証書の発行を一貫して行うことができます。当社はISO13485に基づく品質マネジメントシステムを運用しており、医療機器サプライヤーとしての品質記録管理にも対応しています。

受託成形メーカーを選定する上で確認すべきポイント

【ポイント】 研究用プラスチック製品の受託成形メーカーを選ぶ際は、一般的な射出成形メーカーとは異なる視点での確認が必要です。以下の5点を必ずチェックしてください。

ここまでコラムを読んでいただいているあなたのように、多くの開発・調達担当の方が「条件を満たすメーカーが見つからない」と悩みながらサプライヤーを探しています。研究用プラスチック製品の受託成形は、通常の工業部品の成形とは求められる要件が異なります。以下の5点を選定時の確認軸にしてください。

許認可・認証体制(ISO13485・医療機器製造業登録)

医療機器・体外診断薬・研究用製品向けのプラスチック成形を依頼する場合、メーカーの許認可・認証体制が品質保証の基盤となります。確認すべき主な認証・許可は次の3点です。

確認項目内容取得の意義
ISO13485医療機器に特化した品質マネジメントシステム国際規格世界基準の品質管理体制の証明。欧州・アジア向け輸出でも要求される。
医療機器製造業登録証医療機器の製造を行うための国内登録医療機器部品の受託製造に必要な法的要件。
第二種医療機器製造販売業許可医療機器の製造から市場投入まで担う許可開発から製品化まで一貫してサポートできる証明。

日本国内でISO13485を取得している射出成形メーカー、さらに医療機器製造販売業許可まで保有しているメーカーは非常に少ないのが現状です。単なる受託加工の枠を超えた開発パートナーを求めているのであれば、この3点の保有状況は必ず確認してください。

クリーンルームの有無とクラス

研究用・医療用プラスチック製品の多くは、成形環境の清浄度が品質に直結します。クリーンルームの「クラス」は、空気中の粒子数を表す指標で、数字が小さいほど清浄度が高くなります。

一般的な医療用プラスチック製品の成形にはクラス10,000(ISO 7相当)以上のクリーンルームが目安とされています。ただし、クリーンルームがあることと、実際に成形・検査・梱包までをクリーンルーム内で一貫して行えることは別の話です。入室管理・エアシャワー・陽圧管理の具体的な運用まで確認することをお勧めします。

>> なぜクリーンルーム射出成形は難しいのか?

DNAフリー・品質保証の実施方法

「DNAフリー対応」を謳うメーカーでも、その保証の根拠・方法はさまざまです。外観確認・洗浄工程の管理にとどまるケースと、リアルタイムPCR検査によって科学的に検出・確認しているケースでは、保証の信頼性に大きな差があります。

DNAフリーの品質保証を依頼する際は、「どの検査方法で確認しているか」「試験成績書・製品試験書を発行できるか」「同時に何検体を確認できるか」を具体的に確認してください。特に遺伝子解析・不妊治療向けの製品では、科学的根拠のある品質保証書の存在が、お客様先での品質管理や規制当局への説明責任に直結します。

金型設計から量産までの一貫対応力

製品設計・金型設計・成形・検査・梱包が分断されていると、品質の責任の所在があいまいになりやすく、トラブル発生時の対応が遅れるリスクがあります。特に研究用途では、仕様変更や改良が開発途中で発生することが多いため、金型設計から成形・量産までを一貫して担えるメーカーとの取引が、スピードと品質の両面で有利です。

また、金型設計の段階で流動解析(CAE解析)を活用できるメーカーは、成形不良の事前回避・量産安定性の担保において優位性があります。成形シミュレーション技術を持つ専業メーカーか否かも、選定時の確認ポイントの一つです。

開発段階からの技術提案(VA/VE)の可否

研究用プラスチック製品の受託成形において、製品コストの70%以上は設計段階で決まると言われています。だからこそ、成形メーカーが開発・設計の早い段階から参画し、「成形しやすい形状への変更提案」「材質変更によるコスト削減」「金型構造の最適化」などのVA/VE提案ができるかどうかが、トータルコストと製品品質を左右します。

受託成形後に形状・材質を変更したいという要望が発生した場合、金型の修正費用が追加で発生します。開発段階からメーカーを巻き込むことで、こうした手戻りを最小化できます。

>> 感染症検査キットのプラスチック製品製造をOEM委託する前に確認すべきポイントとは?

親和工業が実現する研究用プラスチック製品の受託製造

【ポイント】 前セクションで示した5つの確認軸のすべてに、親和工業は具体的な体制と実績で応えます。

親和工業株式会社は、医療用プラスチック成形を専門とする成形メーカーとして、国内外の医療機器メーカー・研究機関・診断薬メーカーのカスタム製品開発を支援してきました。以下では、当社の5つの強みをご説明します。

ISO13485と医療機器製造業許可が担う品質保証

当社は、ISO13485(令和元年9月取得)・医療機器製造業登録証(平成29年登録)・第二種医療機器製造販売業許可(令和2年許可)の3点を保有しています。射出成形メーカーがこの3点を揃えているケースは国内でも多くありません。

これにより、単なる部品の受託成形にとどまらず、製品設計の段階から市場投入の許認可申請まで、お客様の製品化プロセスを一貫してサポートできます。医療機器サプライヤーとしての品質記録管理・是正処置対応にも対応しており、大手医療機器メーカーのサプライヤー監査にも実績があります。

リアルタイムPCRシステムによるDNAフリー保証

当社では、ThermoFisher製のリアルタイムPCRシステム「QuantStudio® 5」を保有・運用しており、成形した製品のDNAフリー・RNase/DNaseフリーを科学的に確認した上で出荷しています。同時に50検体の検査が可能で、検査後には独自の製品試験書を発行します。

世界最高峰のリアルタイムPCRシステムによる品質保証は、遺伝子解析・不妊治療・細胞培養向けの製品を扱うお客様に特にご好評いただいています。「DNAフリー保証をどう証明するか」という問いに、データで答えられる体制が当社の大きな差別化ポイントです。

>> DNAフリー医療用製品 開発・設計・製造(サービスページ)

クラス10,000クリーンルームでの一貫成形

当社のクリーンルームは、プレフィルター・中性能フィルター・HEPAフィルターの3重構造で清浄度を維持し、室内を常時陽圧に保っています。入室時のエアシャワーにより、人からの粒子の持ち込みも徹底的に防いでいます。

重要なのは、成形・検査・梱包までの一連の工程をクリーンルーム内で完結できる点です。成形後に一般環境での作業が入らないため、清浄度管理の一貫性が担保されます。最新鋭の射出成形機をクリーンルーム内に配置し、安定した生産体制を整えています。

流動解析を活用した3D金型設計・難形状への対応

当社は業界に先駆けて3DCADを導入し、金型設計の段階から流動解析(CAE解析)による成形シミュレーションを行っています。3Dデータに基づく流動解析と独自の成形ノウハウを融合させることで、同業他社では量産が困難とされる形状でも対応実績があります。

具体的には、「φ0.6・長さ135mm・抜きテーパーゼロ」という極めて難しい形状の製品を、バリを発生させず高速充填で量産しています。プラスチック専業メーカーが製品設計から金型設計まで一貫して行える体制は、国内でもわずかです。

特級プラスチック成形技能士2名による技術対応

当社には、プラスチック成形の国家資格最上位である「特級プラスチック成形技能士」が2名在籍しています。この資格は、1級合格後さらに5年以上の実務経験がなければ受験資格すら得られない最難関の資格で、全国の取得者は約100名にとどまります。

お客様からのご相談・技術的な課題に対し、特級技能士を含むスタッフが直接対応します。また、医療機器に関する特許を多数保有しており、単なる受託加工の枠を超えた開発パートナーとしてお役に立てます。弊社としては、製品の構造・機能から一緒に考え、「世の中にまだない医療用プラスチック製品」の実現をお客様と共に目指したいと考えています。

製品事例:こんな研究用プラスチック製品を手がけています

当社は守秘義務を厳守しており、個別のお客様名・詳細仕様を公開することはできません。しかし、製品の分類や対応した技術的課題については、参考としてご紹介しています。

遺伝子解析・PCR関連の受託事例

DNA鑑定・PCR検査・遺伝子解析に使用されるプラスチックチップ類の量産に対応しています。薄肉・極細形状のチップで、成形時のバリや寸法バラツキの問題を抱えてご相談いただくケースが多くあります。当社では流動解析による金型設計の最適化と、クリーンルーム内での安定量産を組み合わせることで、コンタミネーション管理と寸法精度の両立を実現しています。

また、抗原検査キットに付属する抽出液チューブやフィルターノズルなど、検査キット部品の量産実績もあります。キット組立・充填・袋詰めまでのワンストップ対応も行っており、月産200,000個規模の量産体制を敷いた実績があります。

>> タンパク質解析用プラスチック製品の成形に求められる条件とは?

細胞培養・不妊治療関連の受託事例

不妊治療・生殖医療の現場で使用される精液保存・採精容器など、高い生体適合性とDNAフリー・エンドトキシンフリーの品質保証が求められる製品の開発・量産に対応しています。製品化にあたり、当社独自の技術開発によって特許を取得した実績もあります。

「世の中にまだない製品を作りたい」というご要望でも、設計段階からご相談いただければ、当社の技術力と特許取得実績を生かした提案が可能です。細胞培養用プラスチック製品については、材質選定・クリーンルーム成形・DNAフリー保証・量産対応まで一貫してサポートします。

>> 再生医療に使われるプラスチック製品とは?品質要件・樹脂選定・調達先の選び方を解説

よくある質問

Q. 研究用プラスチック製品の受託製造は小ロットから対応できますか?

A. 対応可否は、ロット数・形状・用途によって異なります。射出成形は金型を製作するため、極小ロット(数十個)では単価が高くなることがあります。年間を通じた総数量や、将来の量産見通しも含めてご相談ください。切削加工や3Dプリンターが現実的な場合はその旨もお伝えしています。

Q. DNAフリー保証の試験成績書は発行してもらえますか?

A. はい。ThermoFisher製リアルタイムPCRシステム「QuantStudio® 5」による検査を実施し、独自の製品試験書を発行しています。同時に50検体の検査が可能です。

研究用プラスチック製品のことなら、親和工業にお任せください

親和工業株式会社は、ISO13485・医療機器製造業登録・第二種医療機器製造販売業許可を保有し、クラス10,000クリーンルームとリアルタイムPCRシステムによるDNAフリー保証を備えた、国内でも数少ない医療用プラスチック成形メーカーです。

特級プラスチック成形技能士2名の知見と、3DCADを活用した流動解析による金型設計で、「他社では断られた」難形状製品や「世の中にまだない」新製品の開発にも積極的に取り組んでいます。

研究用プラスチック製品の受託製造・カスタム開発に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。材質選定・形状設計・品質要件の整理など、開発の入口からサポートいたします。

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この記事を書いた人

親和工業株式会社 技術スタッフ
親和工業株式会社 技術スタッフ
親和工業の医療用プラスチック成形を支える、社歴20年の現場技術担当です。

私の強みは、流動解析を用いた3D金型設計から、現場での成形オペレーション、高精度な検査、そして梱包出荷に至るまで、射出成形のすべての工程を自ら泥臭く経験してきたことです。

各工程のメリット・デメリットを骨の髄まで理解しているからこそ、開発・設計段階での確実なVA/VE提案や、手戻りのないスムーズな試作・量産化が可能です。

特級技能士の技術力と、クラス10,000のクリーンルーム、最新のPCR品質保証体制を掛け合わせ、世界の医療を支える高品質なプラスチック製品をお届けします。

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